Life-Plan
豊かな生活
2017-04-25

誰もが真似できない住まいに!
「不整形地」に注文住宅を建てるという選択

不整形地って、ご存知ですか? 多くの場合、家が建つ土地は長方形や正方形で隣地と仕切られています(整形地)。しかし中には、旗竿地、三角形や台形、L字型など、少し変わった形の土地も存在します。それを「不整形地」と呼ぶのですが、整形地と比べて土地価格が抑えられているのが一つの特徴です。この不整形地に注文住宅を建てる際のポイントや注意点を考えてみました。

不整形地のメリット・デメリット

長方形や正方形に整えられていないのが不整形地。平面の形のみならず、傾斜地や高低差のある土地など、立体的に見て特徴がある土地も不整形地に含まれるかもしれません。このような土地に、フロアに高低差がない住宅を建てるということは、どうしても敷地に無駄な部分が出たり、設計的に工夫や困難を要したりすることもあります。不整形地での住宅建設で一番のデメリットは、この「扱いづらさ」にあるといえるかもしれません。

しかし見方を変えれば、その扱いづらさがメリットになる面もあります。同じような規格の分譲住宅を建てるには、同じような形の土地の方が建てやすいため、大手の不動産デベロッパーは敬遠する傾向にあります。ですから不整形地は、通常は整形地より抑えられた価格で販売されていることもあります。

また不整形地は税務的にみても、整形地と評価額が異なるために、相続税や固定資産税、都市計画税なども抑えられている事もあります。さらには人気のエリアでなかなか土地が見つからない場合であっても、不整形地であれば選択肢があるということも。このように確かに整形地よりは家が建てづらいという事はあるものの、コスト面や購入のしやすさで恩恵があるのが不整形地の大きな特徴かもしれません。

「不整形」を利用する住まいづくり

「家が建てづらい…」といっても、土地の特徴に合わせて設計ができる注文住宅の場合は、それがあまり大きなハンデになることはありません。むしろそれを個性と考えて、世界にひとつだけの我が家を建てようとするのであれば、手に入れやすく、不整形地は逆に魅力かもしれません。三角形の土地には、三角形の家を建てればよい。もしくは四角形の家を建てるにしても、余った土地を「無駄」と捉えるのではなく、庭や駐車場に使うための「有効活用できる土地」と考えることもできます。そんな発想の転換で、不整形地を探すことが新居建築の幅を広げることになるかもしれません。もちろん傾斜のある不整形地を整えて平らにしたり、隣地も手に入れて四角形に造成したりという「土地の手直し」をすることも可能かもしれません。しかし当然そこには、そのためのコストや手続きが発生します。

であるならば、その分のお金を家の設計や建築に回す——。不整形地をうまく利用する住まいづくりもありかもしれません。例えば、三角形のそれほど大きくない土地に家を建てるのであれば、なるべくその土地の形状に沿って住まいも三角形に設計し、極力デッドスペースを生まないように配慮するという方法もあります。三角形の角の部分にはテラスやバルコニーを設け、リビングの延長として使える「アウトドアリビング」にする事もできるかもしれません。傾斜がある土地であればそれを利用し、スキップフロアのある住まいにして広く見せることもアイデアのひとつです。この方が室内も遊び心がある個性的な空間に演出できるかもしれません。また高低差によっては、1階をガレージにし、見晴らしの良い2階リビングにするのもいいかもしれません。

不整形地に家を建てる注意点があるとすれば、それが設計や建築基準法上で無理な家となってしまわないよう、可能であれば土地を購入する前に、建築を依頼する会社に一度相談をし、どのような家が建てられるのかを確認した方がスムーズかもしれません。また、重機が入れるか接道条件も事前に確認しておくと、資材の運搬等の予算がわかるかもしれません。

発想次第では、夢の注文住宅を実現できる不整形地。土地の特徴を「個性」と考えることで、そのアイデアは膨らみます。土地選びのひとつのカタチとして、考えてみてはどうでしょう

back to top