LifeDesign Lab

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間取りを考える
2017-02-07

充実したセカンドライフを送るために今と将来を考えた注文建築のプランニング

ライフスタイルに合った住居を探すのではなく、自分のライフスタイルに住まいを合わせることができるのは、注文住宅ならではのメリットです。そのプランニングには「今」の生活だけではなく、「将来」起こりうる生活の変化までを見越したものにすることで、より長く愛着が持てる住まいをつくることができます。子どもが独立し、夫婦ふたりのセカンドライフが始まることを考慮したプランもその一つ。第二の人生をエンジョイするための住まいづくりについて考えてみましょう。

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パッシブデザインで一年中快適な空間に

セカンドライフを見据えた住まいづくりのポイントは、
① いつまでも快適な暮らしができること
② 生活環や今後、身体的なの変化を見据えた間取りであること
などが挙げられます。

まずは最初の鍵となる、「快適」から考えましょう。
年を重ねると、夏の暑さや冬の寒さに対する感覚が鈍くなり、体温調節機能が低下すると言われています。でも「あまり冷暖房に頼るのも好きではない」という方も多いと思います。
そこでオススメなのは、風や太陽の熱・光といった「自然エネルギー」を利用して、夏は涼しく、冬は暖かい空間を造るという設計方法です。「パッシブデザイン」と呼ばれるこの設計手法は、エアコンなどの機器をなるべく使わずに自然の太陽光や熱・風を上手にとり入れて快適に暮らすことを目的とした、理想的な住まいづくりの方法です。パッシブデザインでは、家を建築する立地をさまざまな角度から調べて、太陽光の差し込み方、熱の伝わり方、風の吹き方や湿度の移り変わり、人が心地よいと感じる温熱環境などの知識を駆使して、それを最大限に生かすプランニングを施していきます。
例えば、春夏秋冬別の太陽の動きをシミュレーションして、その結果に基づき、日光のエネルギーをうまく利用できる窓や庇、植栽の配置を決めたり、1階から2階に涼しい風が通り抜けるように室内に「風の通り道」となる吹き抜けを設けたりというテクニックがそれに当たります。また自然の熱や空気の流れが室内の温度差も減らしてくれるので、ヒートショックなど急な温度差から起こる健康被害を防ぐことにつながったり、結露やカビの発生を抑えて衛生的な空間が保てるといったメリットもあります。プロの建築家の腕の見せ所にもなる「パッシブデザイン」。一年中快適でしかも省エネの住空間をデザインをしてみてはいかがでしょうか。

将来の変化を見据えた住まいの工夫

次に、生活環境の変化を見据えた間取りです。
高齢になると、どうしても家の中での行動範囲が狭くなる傾向があります。
階段で2階に上がるのが大変になるという肉体的な変化を見据えたプランニングは、充実したセカンドライフを過ごす家には必須の要素です。
現状は日当たりのよい2階にリビングを設けるとしても、将来的には1階で長い時間を過ごすようになることも考えると、バス、トイレ、洗面所などの水回りは1階に設けた方がよいかもしれません。あるいは1階に移すことができるような給排水管の配置をしておくと後々の工事が楽になるかもしれません。万が一、どちらかが寝たきりとなってしまうことも考えると、主寝室は車椅子が動けるゆったりしたスペースを確保する必要があります。建築時から広めに空間を割くことができるならばベストですが、そうもいかないのであれば、将来的には使わなくなることが予想される子供部屋などの空間を、間仕切りの撤去で1つの広い空間に変えられるようにしておく方法もあります。玄関やドアなどの出入り口や廊下や階段は、将来リフォームをすると大掛かりな工事が必要となってしまいます。動線はあらかじめゆったりとした幅を確保しておくこと、なるべく段差や高低差の少ない構造や、無駄な動きが少なく回遊できる構造にしておくことなどを考慮したプランニングをオススメします。さらにポイントとなるのは、子どもたちが独立した後の個室の使い方。
そのまま趣味の部屋として使う場合には、その道具が置けるような収納をあらかじめ考えておいたり、一人で没頭できるような工夫(例えば防音にするなど)を施しておくとよいかもしれません。
また間仕切りを撤去して、広い空間を設けることも考慮し、個室の配置はリビングや主寝室に隣接したところにするなど、間取りもあらかじめ考えておくことが大切です。

セカンドライフを見据えた住まいづくりは、「今」と「将来」の両方の生活を考え、今も将来も快適に過ごせるためのバランスを整えることが重要。注文住宅を設計する段階から考えておかなければ、後々にリフォームが難しい箇所がでてきてしまうかもしれません。長く快適に暮らすための住まいですから、プランニングの時点で時間をかけて、建築家と相談し将来を見据えて間取り設計を考えていくようにしましょう。