家を建てることは一生のうちに一度きりである人が大半です。自分の理想とする注文住宅を建てたいと思うものの、失敗して後に後悔してしまう人も少なくありません。問題となるのは注文住宅を選ぶにあたって事前に何に注意しておかないといけないかです。注文住宅を建てる前に少し気を付けておけば、多くの人が後悔するミスを防ぐことができます。
建築家との打ち合わせを複数回行うべき理由
注文住宅を建てるときには建築家との打ち合わせを行うことになります。後悔しない注文住宅を建てるためには建築家とのイメージが一致しないといけません。しかし、意見の食い違いが出てしまうこともあります。建築家との打ち合わせでは実現できることとできないことの線引きをしたうえで、代替案を出してもらうようにしましょう。実現できないと決めつけてしまうと、妥協することが多くなります。建築家との打ち合わせを複数回行って、納得ができるまで話をするべきです。建築家が施主の希望をすべて吸い上げてくれるためには密なコミュニケーションが必須です。
また、仕上げ材のサンプルを見せてもらうときは大きなサンプルであるのが望ましいといえます。外観や内装のイメージが決まる仕上げ材は面積の大きさによって色の見え方は変わっていきます。思っていたよりも色や陽当りが違うということになりかねません。イメージと仕上がりに差が出ないようにするためのひとつの工夫となります。
注文住宅を建てる土地を探すときの留意点とは
注文住宅を建てるときには土地を確保しないといけません。土地を探すときにはまず周辺環境が自分とその家族に合うかが大切です。さらに、近隣の人たちの雰囲気も合わせて確認しましょう。もちろん、日当たりや風通しも確認しないといけない点です。ライフラインは注文住宅を建てるときのコストに大きく影響するため、敷地内まで引き込まれているかを確認しないといけません。道路は公道であるか私道であるかが大切になります。私道の場合はもしも道路計画が実行されると立ち退かないといけない場合もあるためです。
土地を探すにあたって後悔しないためには質の高い仲介業者を選択する必要があります。その仲介業者の信用力を判断する要素となるのが免許番号です。免許番号の頭についている数字が大きいと長期にわたって営業を続けていることになります。業者名簿を合わせて閲覧すれば、休眠会社の免許を利用して営業年数を偽っていないことが分かります。仲介業者と密にコミュニケーションをとるのも大切です。実際に何度も会うことで自身の要望を細かく伝えると、適している土地を紹介してもらえることもあります。
多くの人が失敗する間取りに関する注意点
注文住宅を建てるときに多くの人が失敗してしまうのは間取り設計です。最良の選択と思った間取りが実はそのまま後悔してしまう理由になることも少なくありません。リビングは家のなかで最も滞在率が高い空間であり、後悔する人も多いです。リビングは設計図を見ただけでは広さのイメージが異なります。注目すべきはまず人と家具を配置してみることです。大切なのは体感で問題ない広さであるかどうかです。オシャレであるかよりも、快適であるかどうかについても留意した方がよいでしょう。
吹き抜けすることによるメリットはあるものの、エアコンの効率が悪くなってしまうのが難点です。空気の流れを無視してしまうと、暑い部屋と寒い部屋が生まれてしまうのも注意点になります。照明の位置も低いところに集めると吹き抜け部分が暗くなってしまい、高すぎると電球の交換や掃除が大変です。吹き抜けにすればオシャレではあるものの、後悔してしまいがちな理由もあるのを覚えておいた方がよいでしょう。
窓の位置に関しても同様に多くの人が失敗して後悔する理由になりかねません。隣家の窓と自宅の窓が向かい合っている場合、窓を開けると家の中が見えてしまうとともに、声も筒抜けになるのが注意点です。結果的にその窓は使えない窓となってしまうため、事前に隣家の窓の位置を確認して対応しないといけません。匂いに関しても同様に隣家の換気扇の吹き出し口の位置を確認すべきです。隣家の料理の匂いに頭を悩ませることになりかねません。
トイレのドアはリビングの中に設置するのが望ましいです。トイレの音や臭いが気にならなくなり、来客者のことも考えた方がよいでしょう。玄関からトイレの出入りが丸見えだと、玄関からトイレに行きにくいものです。トイレは奥まった位置にし、トイレに行ったことが分かりにくいようにした方が便利です。
まとめ
注文住宅を建てるときに後悔してしまうポイントを事前に把握しておけば、設計段階から対応ができるでしょう。密に建築家との打ち合わせを行い、自分の希望が実現できるかを確認しましょう。さらには、土地を探すときには質の高い仲介業者を選択するのが望ましいです。間取りに関しては最良と思った選択が実は生活をしにくくしてしまう理由にもなりえます。オシャレよりもまずは快適な生活環境を確保できるかを考えるべきです。