
![]() 「小さいころは芸術家になりたかったんです。でもそれでは日々の生計が成り立たないと思って、高校3年生のとき、建築家になろうと決めて進学。でも最初はなんとなく建築家になれたらいいなというカンジで、それほどがむしゃらに勉強することはなかったですね」 長谷工イメージデザインコンペ入選、セントラル硝子国際建築設計競技最優秀賞など数々の受賞している新進気鋭の一級建築士、伏見勇一さん。そんな彼を本気にさせたのは、大学2年生のときに手にした数々の建築写真集だったといいます。 |
![]() 「写真集を頻繁に見るようになって、建築の芸術性や面白さにすっかり感化され、その魅力にとりつかれていきました。今ではお客様のオーダーを完璧に取り入れながら、シンプルで飽きのこない家作りに取り組んでいます。自分の考えた設計を元に住宅が施工され、お客様に満足していただける…。建築家とは、とてもやりがいのある仕事だと思っています」 |
![]() 「設計するにあたって特に注意しているのは、お客様のオーダーや希望は確実に反映させることと、シンプルなデザインに徹すること。自分の家を建てるということは一生のうち、一度か二度あるかないかという大きな出来事です。自分なりのライフスタイルを確立するためのアイデアや希望がいろいろ出てくるのは当然のこと。打ち合わせなどでお話をするときに聞いたことや、メモなどで渡されたリクエストは確実に反映させるようにしています。お客様が妥協して住むような家は快適な家とはいえないから、それをどう形にしていくか、その中で建築家の個性をどう発揮していくかが腕の見せどころと思っています」 |
入社してから4年後、熊谷組を退社し、建築設計事務所LoEAを設立。その2年後にアトリエ・エッジ空間研究所を設立し、現在に至ります。注文住宅を中心に、事務所のある東京ばかりか、出身地である大阪近郊の物件も数多く受け持つ活躍ぶりです。![]() |
![]() 「僕は個性としてシンプルなデザインを心がけています。なぜなら、いろいろなものに流行があるように、インテリアやデザイン住宅にも流行があるから。例えばアジアンテイストな家にして、2~3年後に飽きてしまったとします。すると、別のテイストのインテリアを揃えたとしても、アジアンテイストな家にはマッチしない。そうすると、家はどこかちぐはぐ、居心地が悪い思いで生活しなければならなくなってしまいます。家族のライフスタイルだって変わります。 子どもが3人いるからといって、5~6畳の小さい部屋をいくつか作っても、子どもが独立してからは使い勝手が悪い小部屋ばかりになる可能性があります。そこで、シンプルでお客様が変更しやすい、飽きのこない家作りを提案しています」 といってもシンプルさを追求すると、かえって設計や施工に手間がかかることも。 ![]() |
![]() ![]() 「ドア一つをとっても、既製品をそのまま使うと、部屋に余計な出っ張りや凹凸ができるようになってしまう。だから壁と一体化させるようなドアを作る場合には、壁と同じ厚さや色のドアを用意して、調和するようにはめ込む必要が出てくる場合も。また、既製品を使う場合も、お客様のライフスタイルにマッチさせながら、さらにシンプルで使い勝手のいいようにアレンジすることもあります。アトリエ・エッジのエッジは『端』という意味ですが、他にも先端という意味があります。その名の通り先のとがった端として新しい技術・素材・考えを検討し、建築に取り入れるように心がけています」 |
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今後は注文住宅だけでなく、公共施設や商業ビルなども手がけていきたいと語る伏見さん。住宅はもちろん、ビルや施設でも、人の心に残るオンリーワンの建物を世に送り出していくことでしょう。 伏見さんが手がけた物件の中には予算が少ない、敷地が狭いといったマイナス条件を抱えたものが数多くあったのだそう。そんな悪条件を克服してプラスに変える伏見マジックはテレビや雑誌でも紹介されています。 「マイナス条件はいい住宅を作る絶好のチャンスと考えています。なぜなら、マイナス条件を克服するにはなんらかの工夫を必要とするからです。工夫やアイデアのいっぱいつまったオンリーワンの住宅。想像するだけでも素敵な住宅じゃないでしょうか」 「ある物件を担当したとき、プランを決定して模型まで作って納得してもらい、施工を待つだけの状態だったのに、予定した土地が買えず、別の場所で同じような住宅を作ってほしいといわれたことがありました。前より敷地面積が狭く、昼でも薄日しかささないような場所に日の光をふんだんに浴びた家をどう建てるか。気に入ってもらえたプランをいかに変更せずに同じような家を建てられるか、かなり苦心しました。でも、それを成し遂げたときの、お客様の満足そうな笑顔と充実感…。建築家であることの醍醐味を感じる瞬間です」 |

































